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推薦図書

私が読んだ本の中から推薦できる図書を紹介しています

心理学全般


  • 伊藤公一朗 2017 データ分析の力 因果関係に迫る思考法  光文社新書 780円+税
     心理学をやっていると,統制できない様々な要因が絡むため,比較群(統制群)と比べなければならないのは当然で,本書で述べられているランダム化比較試験は,心理学では,ある意味常識に含まれるかもしれません。しかし,初学者などにとっては,このようなとらえ方をする必要があることに気づかないことがあります。その点,本書は,丁寧にわかりやすく説明されています。
     さらに,RDデザイン,集積分析,パネル・データ分析は心理学では馴染みがないので,とても勉強になりました。
     統計の勉強というと,とかく数理的なことが重要に思われますが,決してそうではありません。説得力のあるエビデンスをもったデータをどのように工夫して出していくのかが重要です。そして,データを見る側も,そのデータで調べたいと思ったことが明らかになってりのか,別の要因の影響ではないのかといった読み取る目も大切です。その点,本書は,説得力あるデータを出すセンス,データを読み解くセンスを培うには最適の本です。
     そして何よりも非常に分かりやすく書かれています。秀逸の一冊です。

  • 涌井良幸・涌井貞美 2012 史上最強図解 これならわかる!ベイズ統計学 ナツメ社 2,000円+税
     確率の話などは,ベイズ理論を持ち出さなくても考えることができるので,ベイズ理論に慣れていない私などは,わざわざベイズを使わなくてもよいと考えてしまっていました.ただ,この本を読んで,ものによっては回りくどいけれどもベイズの考え方のメリットが分かったような気がしてきました.
     同じ例題を使いながら,重要なポイントはしつこいくらい繰り返し書かれているので,だんだん頭に入ってきます.この手の本は,冗長になることを恐れて繰り返し書かないことが多いのですが,わかっていない人にとっては丁寧に何度も書かれていないとわかってこないものです.そういった点では非常にわかりやすく書かれています.
  • 麻柄啓一 2002 じょうずな勉強法−こうすれば好きになる(心理学ジュニアライブラリ01) 北大路書房 1,200円+税
     勉強のテクニックが書かれた本ではありません.頭の中にじょうずに知識を蓄えていくにはどのようにすべきなのかが,心理学的観点から非常にわかりやすく書かれています.しかも中高生向けのシリーズ本なので,心理学の専門用語をほとんど使わずに書かれており,とてもわかりやすいです.この手の本ではわかりやすい例を示すことが難しいのですが,中高生でもわかるような話になっており見事です.

  • 山田剛史・林創 2011 大学生のためのリサーチリテラシー入門: 研究のための8つの力  ミネルヴァ書房 2,520円
     これは是非学生さんに読んで欲しい本です.リサーチリテラシーという言葉が小難しく感じさせますが,ゼミでの学習や卒論において学んでおくべき基礎能力の入門書です.ここで書かれている内容は,私が学生
    に授業で伝えたい内容ばかりです.この本を読んだだけで力がつくわけではありませんが,取り組み方の枠組みを理解し,それを実践していくだけでずいぶん力がつくはずです.その力は大学だけではなく社会に出てからも役立つ内容です.いろいろなところに工夫がみられ,わかりやすく書かれており,非常によく出来た本です.完成までにかなり苦労されたのではないかと思います.
     ちょっと値段が高いですが,お買い得の本だと思います.

  • 藤田一郎 2007  「見る」とはどういうことか―脳と心の関係をさぐる 化学同人 1,600円+税
     私たちは,レンズを通して網膜に映っている世界が私たちが見ている世界だと思ってしまいます.そして,自分が見ている世界が現実に存在している世界だと思ってしまいます.さらに,自分の意識の中で見えている世界が脳が感じている世界と同じだと思ってしまいます.でも,これらはすべて間違いなのです.本書では,錯視現象や脳損傷の事例から,「見る」ということがどのようなことなのかを明らかにしてくれます.
     さらに,両眼で見ている私たちの世界とニューロン活動との関係の研究について巧みな実験例を交えて紹介してくれます.ただ,このあたりの話は著者自身も書いていますが,ちょっと難しい内容になっています.
     本書の前半部分は非常に分かりやすく,読む価値が十分にあります.「見る」ということに対して当たり前だと思っていたことがが,打ち崩されます.目からウロコです.

  • 中島聡 2008 「心の傷」は言ったもん勝ち 新潮選書 680円
     「いやな思いをした」,「つらかった」,「十分説明してもらえなかった」といったことは,個人がどう感じたかに依存するため,本人がそう言った以上は,認めざるを得ないところがあります.そのため,そう言われてしまえば被害が成立し,それに関わった人は加害者にされてしまいます.本人の言い分がどのような場合にでも認められてしまうのであれば,本書で紹介されているような冤罪と思われるような事例も出てきてしまうでしょう.もちろん,一方で,被害者の立場が守られたケースも多々あることでしょう.
     しかし,個人の内省が状況的な事実よりも絶対的に優先されてしまうあまり,著者のいう「被害者帝国主義」になってしまう危険性を孕んでいます.医療・福祉・教育といったヒューマンサービスの分野では,加害者になるリスクを恐れ,積極的な対応ができづらくなり,消極的にクライアントに迎合するだけで,本当の医療・福祉・教育ができなくなってしまいます.すでに医療においては,その兆候は現れており,このままでは日本の医療は壊滅してしまいかねません.
     人の心は聖域のように扱われ,著者の言い方に倣うと「こころ帝国主義」ともいえるかもしれません.心というものが一体何かわからないまま,心をあまりにも過保護に扱ってしまっています.心とは何なのかを考え,もう少し,心に対して毅然とした態度をとるべきなのです.

  • 安斎育郎 2005 だます心 だまされる心 岩波新書 735円
     手品やマジックのように,遊び心で,だましたりだまされたりするのは楽しいものです.しかし,だましが商売や宗教の世界で使われてしまうと,人生を狂わしてしまいかねません.一方,悪意をもっていなくても,結果的に人をだましてしまうこともありえます.科学者も,自分は正しいと思い込んで,誤謬をしてしまうケースも多くあります.所詮人間は思い込みで生きているような存在ですから,だましたりだまされたりしてしまうものです.だまされないためには,懐疑的に考えることが必要です.

  • 杉山 尚子 2005 行動分析学入門―ヒトの行動の思いがけない理由 集英社新書 693円
     行動分析学というと耳慣れないでしょう.心理学を少しかじったことのある人なら,スキナーの新行動主義くらいは思い出せるでしょう.そのスキナーの基本的考え方が行動分析学なのです.こう書くと難しく聞こえるかもしれませんが,人間の行動の基本原理を行動に対する結果の変化によって説明しようとする考え方です.ある行動をして好ましい変化がもたらされれば,またその行動をするし,嫌な結果をもたらすことはしないということだけです.
     ふつうの心理学のテキストでスキナーの話を読むと,スキナーの考え方は単純な「アメとムチ」の原理だと思ってしまうかもしれません.しかし,この本を読むと,行動分析学の思想は奥が深く,それでいて単純明快な考え方に魅了されてしまいます.スキナーの言語に対する考え方も一般にはかなり誤解があるのですが,本書ではきちんと説明されています.行動主義は嫌いだという人も,この本はぜひ読んでみてください.

  • ジョン・H. カートライト 2005 進化心理学入門 新曜社 1,995円
     生物は環境に適応しながら変化を遂げ進化したというダーウィンの進化説は誰もが知っているでしょう.ただ,それは,身体の特徴や生理的機能という側面での話として理解しているだけです.しかし,動物がどのような行動をするのかも同様に考えられるはずです.行動も自然環境や社会環境(他の個体との関係)に適応して進化してきたと考えられます.進化心理学の基本的考え方がこれです.
     ただ,それを実証することは大変です.厳密に統制され細かい実験を行う近年の認知心理学などの立場から見ると,極めてラフでいい加減なデータをもとにしていると批判されるかもしれません.しかし,進化的アプローチは,心理学だけではなく,生物学,人類学,脳科学,考古学などの最新の研究成果に基づいた学際的な研究として結実しています.ある意味で,話が壮大でロマンがあります.本書は,巻末に用語解説があるなど,入門書として最適な本です.訳もわかりやすく,ぜひ読んでみてください.

  • 涌井良幸・涌井貞美 2003 図解でわかる共分散構造分析 日本実業出版社 2,200円
     共分散構造分析は,考え方自体はそれほど難しいものではないのです。ただ,数学的な理解をしようとするとやっかいです。そのため,数学的な説明に抵抗感があってわかりにくいと思ってしまうだけです。本書は数学的な説明もありますが,考え方をきちんと説明してあり,とてもわかりやすくなっています。この本を読むためには,基礎的な統計知識があったほうがいいのですが,その知識がない人のために,付録に補足説明がしてあり,とても親切です。
     データ例のAmos(共分散構造分析お統計解析ソフトの代表的なもの)の実行例が書いてあり,この通りやってみると,自分でも共分散構造分析がすぐにでもできるような気持ちになります。私も,データを入力して実行してみましたが,Amosの使い方の練習にもなりますし,いっそう理解が深まります。

  • 佐倉統 2003 進化論の挑戦 角川ソフィア文庫 600円
     このような分野についてはほとんど知識がなかったので,私にはとても新鮮でした。進化論なんて,表面的な言葉でしか知らなかったのですが,行動主義的な見方しかできなくなってしまった私には,ある意味,時間的なスケールが大きな話で,読んでいてわくわくするところもありました。著者のあとがきでは広くて浅い内容と書かれていましたが,私にとっては十分に奥深さを感じました。語り口もわかりやすく,この分野の研究の流れも理解できて,とてもためになりました。進化心理学や社会生物学の入門書としても適していると思います。講義ノートをもとに書かれた本だということですが,ぜひ,佐倉先生の授業を受けてみたいと思ってしまいました。

  • 今田寛 1996 学習の心理学(現代心理学シリーズ3) 培風館 1,600円
     私の授業「学習心理学」でもテキストとして使っています。とてもわかりやすく書かれている上,他の心理学の本ではあいまいにしか書かれていない事柄が明確に記述されています。学習心理学史上の著名な心理学者の考え方がよく理解できます。生半可な知識ではここまで書けません。今田先生だからこそ著すことができた本だと思います。
     とくに,レスコーラの古典的条件づけの話はわかりにくいところがあるのですが,この本では丁寧に分かりやすく書かれています。
     学習心理学を勉強される方はぜひ読んでください。

  • 正高信男 2003 ケータイを持ったサル−「人間らしさ」の崩壊− 中公新書 700円
     電車の中でも平気で化粧をし,ケータイで会話することのできる若者,それと引きこもってしまって外に出ようとしない若者,まったく正反対に見える行動です。しかし,両者とも,私的空間から公共の場に出ることを拒絶している点で一致しているというのが著者の考えです。私的空間である「家(うち)のなか」をどの範囲まで広げるかの違いだけだということです。詳しくは,本書を読むとわかります。
     さらに,本書では,心理学でよく出てくる囚人ジレンマの課題やウェソン課題の実験を通して,現代人の行動の特性を解き明かそうとしています。なかなか面白い一冊です。

  • 広瀬弘忠 2001 心の潜在力 プラシーボ効果 朝日選書 1,100円
     薬効を確かめる臨床試験では,薬効のもたない偽薬(プラシーボ)を与えた患者のデータとの比較がなされます。本来,プラシーボを与えられた患者は,治癒しないはずなのですが,治療効果が現れることがあるのです。これをプラシーボ効果といいます。それは,薬を与えられることによって生じる症状改善への期待が,潜在的に病状を改善させる力を持っているのでしょう。このような現象は,心理学的に興味深く,その一部は古典的条件づけで説明することが可能です。

  • 岡本浩一 2001 無責任の構造−モラル・ハザードへの知的戦略− PHP新書 660円
     同調,服従,認知的不協和,リスキーシフト,フレーミングなど,社会心理学や認知心理学などでよく出てくるトピックを通して,なぜ人は無責任になってしまうのかをわかりやすく分析しています。後半は,企業などでの実践的な話になっており,私などにはリアリティはありませんでしたが,考え方としてはとても参考になります。
     JCO事故をとりあげるなど,現実に起こっている無責任の構図をうまく説明してくれています。ぜひ,読んでみてください。

  • ジョン・F・ロス 2001 リスクセンス−身の回りの危険にどう対処するか− 集英社新書 700円
     近年,科学技術の発達により,日常的に私たちが摂取している食品の中にも,発ガン性を含め,害となるものが含有されているということがわかってきました。私たちは,そのような情報を耳にすると,「食べてはいけない」と考えてしまいがちです。リスクゼロを求めて,少しでも疑惑のあるものは絶対に口にせず,健康によいと言われている食品だけしか食べないという行為に出てしまうのです。しかし,現段階では健康によいと言われているだけであって,その食品にも疑惑が出てくることもありえますし,特定の食品だけを食べていることのほうがかえってリスクが高いのです。
     この手の動物実験の実証では大量に摂取した場合の結果であって,日常的に私たちが摂取する場合を考えると,まったく問題がないケースがほとんどです。疑惑のある食品を少量食べるほうが,疑惑のない食品ばかりを食べつづけるよりも,リスクは低いのです。もし,その疑惑のない食品に疑惑が出てきたときには,もうあとの祭りです。
     変にリスクゼロを求めた結果,かえってリスクを増していることになっていることに気づいていないのです。つまり「リスク」に対する「センス」が欠落しているのです。リスクセンスを身につければ,このような愚かな行動をとることはありません。
     食品の場合だけではなく,私たちの生活には,なんらかのリスクが必ず伴っています。愚行を犯さないためにも,この本を読んで「リスクセンス」を身に付けましょう。

  • 伊藤哲司 2000 常識を疑ってみる心理学 北樹出版 2,200円
     私たちが当然のこととして受け入れている日常の事柄の中には,よく考えてみると「おかしい」ところがたくさんあります。しかし,私たちはそのことに気づかずに常識として受け入れてしまっています。とくに心の営みに関することは,自分自身のことであるために,いっそう気づきにくくなっています。日常的に私たちが常識として受け入れていることの多くは,心理学的にとらえると常識ではないことがたくさんあります。
     そのような話題を題材にして,筆者は,心理学とはどのような学問であるのかを説いています。筆者の心理学者としての考え方がよく伝わってきます。そして,心理学という学問がよく見えてきます。わかりやすく平易に書かれていますので,新書や文庫を読むような感覚で気軽に読むことができ,しかも,心理学がどのような学問であるのかがわかってきます。

  • 椎名健 1995 錯覚の心理学 講談社現代新書 631円
     錯覚の研究は,不思議な現象が生じることを「面白い」と思って,ただ楽しんでいるわけではありません。錯覚を通して,私たちの知覚のメカニズム,ひいては脳の中のしくみを探る研究なのです。病気を通して,医学が進歩し,人間の体のしくみがわかるとの同じように,錯覚を通して,人間の知覚・認知のしくみがわかるのです。
     さらに,本書では,錯覚研究が心理学の歴史にどう影響を与えたかも垣間見ることができ,興味深い話がいろいろ出てきます。もちろん,いろいろな錯覚の現象を楽しむだけでも面白い本です。

  • カレン・プライア 1998 うまくやるための強化原理 二瓶社 1,400円
     ダイエットしたい,勉強したい,子どもを躾けたい,部下に仕事をさせたい。人間は,いろいろな場面で,自分の行動や他者の行動を変えたいと思うことがあります。でも,なかなかうまくできなくて,みんな苦労しています。言葉で指示したり,あるいは指示されただけでうまくいくのならば,何も苦労はしません。
     学習の理論で考えると,もっとも効果的なもののひとつが,オペラント条件づけです。原理は簡単です。望ましい行動が生じたときに,報酬(正の強化子,本書では“好子”)が与えられればよいのです。
     そんなことしてなくてもできるよ,という人もいるでしょう。それは意識していないだけで,うまくできる人は,自然と,この原理を使っているのです。経験的に意識しなくてもできている人はそれでかまいません。でも,うまくいかない場合は,意識して,この強化原理を活用することによって,行動を望ましい方向へと仕向けることは可能なのです。
     条件づけによる行動変容には,ちょっと怪しげな雰囲気を感じてしまう人がいるかもしれません。しかし,人間を含めた動物の基本的な行動原理のひとつの定説(ちょっと怪しいかな)になっています。それを,実際の場面に応用しようというだけです。
     この本は,オペラント条件づけの知識無しに読むと,多少,意味がわからないことがあるかもしれません。心理学の入門書でいいですから,「強化子」,「シェイピング」,「刺激制御」などの意味を理解して読むといいでしょう。もちろん,そんな知識がなくても十分読める本ではあります。

  • 太城敬良 2000 逆さメガネの心理学 河出書房新社(KAWADE夢新書) 667円
     眼という感覚器官だけでは,私たちは外界の世界を見ることはできません。見るということは,実際に体を動かしたり物に触れたりした体験と目に映っている像を対照させながら,「目にこのように映っているときは,実際の世界はこうなっているんだ」ということを知ってはじめて「物を見る」ことができるようになるのです。経験を通してはじめて「見る」ことができます。
     逆さメガネの実験は,お遊びではなく,このような事実を実験的に確かめる巧妙な実験なのです。物理的に眼にどのような像が映っているのかが見え方を決めるのではありません。どのように眼に映っていても,それと実世界との対応づけを経験によって学習することができれば,見え方は変わりません。
     このような事実は,言いかえると,経験の違いによって,私たちが見ている世界は異なるのです。もっと別の言い方をすると,私たちの「こころ」の違いが見ている世界を変えるのです。物を見るという経験の入り口は,実は,心理学にとっては,大事な入り口なのです。

  • 菊池聡 1999 超常現象の心理学 平凡社新書 660円
     超常現象の多くは,科学的に解明すると,超常現象ではなく,偶然の一致だったり,勘違いだったりすることがわかってしまいます。血液型性格判断や占いについても,科学的なメスを入れると,ウソだということがわかってしまいます。中には,心理学も血液型性格判断や占いと同じようなものだと思っているような人がいるようですが,思い込みの産物に過ぎない血液型性格判断や占いと,科学的なデータに裏打ちされた学問としての心理学とは一線を画するものです。
     本書では,これら非科学的な現象をなぜ信じてしまうのかについて,心理学的アプローチによってわかりやすく説いています。さらに,超常現象や血液型性格判断などを信じてしまうことが,単なるお遊びでは済まされずに,カルト宗教や差別などの社会問題を生む温床になっている危険性をも指摘しています。
     読んでいると,血液型性格判断や占いと学問としての心理学がどこが異なるのかがわかってきます。これから心理学を学ぼうとしている人にとっては,学問としての心理学のあり方がよくわかってきますので,お薦めの一冊です。図書館では「指定図書」としています。
     同じ著者の「超常現象をなぜ信じるのか」(講談社ブルーバックス)も読んでみて下さい。

  • 菊池聡 1998 超常現象をなぜ信じるのか 講談社ブルーバックス 860円
     自分の目で見たことは,絶対的事実だと私たちは思ってしまいます。しかし,私たちが見ている世界は,物理的世界のコピーではありません。自分にとって,こう見えたら都合がよいだろうと思っているものが見えているだけです。つまり,私たちが見たと思っているものは,思い込みの世界なのです。
     同様のことが因果関係の理解にも当てはまります。まったくの偶然の出来事を何か特別な力によって生じたかのように思い込んでしまうことがあります。このような思い込みが超常現象の存在を信じさせてしまうのです。
     思い込みは超常現象だけではなく,日常の生活の中でも生じています。思い込むことは人の常であり,それが人間の認知過程の中で重要な働きをしています。
     この本は「超常現象」について書かれている本ではなく,「超常現象を信じる」ということを通して人の心の働きを探る心理学の入門書だと考えてください。心理学に「不思議さ」を求めてはいけません。心理学は純粋に学問なのです。それを気づかせてくれるお薦めの本です。
     同じ著者の「超常現象の心理学」(平凡社新書)も読んでみてください。

  • 二宮・宮沢・大野木 1998 自分でできる心理学問題集 ナカニシヤ出版 1,050円
     問題集というのは,自分で考えるからいいですね。やってみると,「うーん」とうなる物もありますが。
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