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推薦図書

私が読んだ本の中から推薦できる図書を紹介しています

ヒューマンエラー


  • 芳賀繁 2012 事故がなくならない理由−安全対策の落とし穴− PHP新書 740円+税
     事故がなくならないのは,私たちがリスクを正しく認知できないからです.何をもって正しいというのかは難しいところですが,本書では,人がリスクをどのようにとらえているかを心理学的観点からわかりやすく説明されています.とくに,リスク・ホメオタシス理論については勉強になります.
     個人的には,リスク・テイキングの説明でアメリカンフットボールの例が非常にわかりやすかったのと,ヒューマンエラーについて,「ヒューマンエラーはシステムの中で働く人間が,システムの要求に応えられないときに起きるもの」と表現されていたのが,秀逸に感じました.
     リスク認知の入門書といってもいいと思います.非常に読みやすくお薦めの本です.

  • アトゥール ガワンデ 2011 アナタはなぜチェックリストを使わないのか?−重大な局面で“正しい決断”をする方法 晋遊舎 1,600円+税
     人間は自分の行動に過度の確信をもってしまいます.大丈夫だと思ってしまうため,チェックリストなんて面倒なものを使いたくないと思ってしまうのでしょう.本書はいかにチェックリストが有効かを教えてくれます.事例が物語風に描かれていて,チェックリストの導入の経緯からそれが実際に役立った場面まで,わかりやすく書かれています.この本を読むと,タイトル通り,なぜチェックリストを使わないのかと思ってしまいます.
     チェックリストは,私が考えているヒューマンエラー防止のための外的手がかり利用の動機づけモデルの中のドキュメントに相当します.あまりチェックリストには言及していませんでしたが,もっと積極的にチェックリストを外的手がかりとして重要であると言及すべきだったと思っています.

  • 芳賀繁 2009 絵でみる 失敗のしくみ 日本能率協会マネジメントセンター 1,500円
     それぞれのトピックでは,心理学的な観点からの説明がなされており,なぜ人は失敗するのか,そしてどのようにすれば防ぐことができるのかが説得力があります.失敗という身近な話題を通して,心理学の用語が説明されてあり,心理学の勉強にもなります.心理学に馴染みのない人は,各用語について,もっと詳しく書かれた心理学の本で勉強するとよいでしょう.芳賀先生のご自身の体験も交えて書いてあり,親しみやすく気軽に読める本です.ヒューマンエラーに関心がある人も,心理学に関心がある人もぜひ読んでみてください.

  • 河野龍太郎(編著)東京電力葛Z術開発研究所ヒューマンファクターグループ(著) 2006 ヒューマンエラーを防ぐ技術 日本能率協会マネジメントセンター 2,000円
     ヒューマンエラー発生のメカニズムから事故分析,その対策までを具体的な事例を交えながら,非常にわかりやすく解説してあります.いつも言われることですが,ヒューマンエラーは原因ではなく結果であって,エラーを起こした当事者の責任に帰してしまうと何も解決できないということです.本書では,事故事例については詳細に記述されていて,目先の原因だけではなく背景要因に目を向けることの大切さが伝わってきます.詳細であるがために,事故全体の流れを理解するのに数回読まないといけないところもありましたが,それだけひとつの事故には単純な要因ではない複雑な要因が関わっているということだと思います.
     具体的な対策として河野先生の4STEP/Mがわかりやすく紹介されて,非常に勉強になりました.お薦めの一冊です.

  • 飯野謙次 2006 「失敗をゼロにする」のウソ ソフトバンク新書 700円
     ミスをすると,責任者が出てきて,頭を下げて謝罪し,ここぞとばかりマスコミ各社のフラッシュがたかれ,「もう二度とミスのないように努めます」と.でも,本気で失敗のないように取り組んでいるとは思えません.マスコミも,表向きは原因追求を装っていますが,誰が悪いのかを探しているだけで,責任者が頭を下げている絵が欲しいだけのようにしか思えません.
     失敗は必ず起こります.失敗をゼロにすることは容易なことではありません.軽々しく「失敗をゼロにする」なんて言うのはウソにすぎません.失敗を無くすことは目標かもしれませんが,本当に大事なことは失敗を教訓として活かせるかどうかです.失敗をしないことがいいことではないのです.失敗した後に組織として同じ失敗が生じないような仕組みを作ることが大切なのです.
     本書の裏表紙に「『失敗はなくならない』ことを前提として,しなくてもよい失敗を起こさせない仕組み作りの重要性を説く画期的失敗論」と紹介してあります.これが画期的ではなく,それが常識になるようにならないと同じミスが何度も繰り返されてしまいます.

  • 小松原明哲 2003 ヒューマンエラー 丸善 2,000円
     さまざまな分野の具体例を取り上げてあり,とてもわかりやすく書いてあります。できる限り専門的な用語を使わずに,日常的な言葉でわかりやすく噛み砕いて表現してありますので,新書や文庫を読むような感覚で読めます。文体が「ですます」になっており,文章から,柔和な小松原先生のお人柄を感じ取ることもできます。新書かなんかで手頃な価格であればいいのですが,お薦めの一冊です。

  • 芳賀繁 2001 ミスをしない人間はいない−ヒューマン・エラーの研究− 飛鳥新社 1,500円
     表紙を見ただけで,面白そうな本だというのがわかります。一般向けに書いてありますので,とても楽しく読めます。
     ただ面白いだけではなく,タイトル通りのことを,この本を読んで理解してほしいのです。ミスは誰でもしてしまいます。それをダメだといってしまってはいけないのです。本書の最後のほうに書いてある言葉が印象的でした。日本人は「ミスに厳しく違反に甘い」。ミスはあってはならないという前提でしくみが作られているために,いつまでも事故がなくならないのです。ミスが生じることを前提で,それが事故につながらないようにすることが大切なのです。

  • 芳賀繁 2000 失敗のメカニズム−忘れ物から巨大事故まで− 日本出版サービス 1,900円
     とても面白い本で,一気に読んでしまいました。文章もわかりやすく,ヒューマンエラーの入門書としては最適です。新聞を賑わした事故事例から,私たちが日常的に経験する失敗まで,具体的事例を織り交ぜながら,心理学的概念が非常にわかりやすく説明されています。随所に著者自身の体験が出てくるので,エッセーでも読んでいるような気楽な感覚で読むことができます。しかも,それでいて,心理学の話をきちんとされているので心理学の勉強にもなるのです。ぜひ,読んでみてください。

  • 海保博之 2001 失敗を「まあ、いいか」にする心の訓練 小学館文庫 476円
     今の社会(とくに日本)は失敗に対して寛容ではなくなってしまっています。とくに,問題なのは,ミスをしたことに対して,犯人探しをするだけで,ミスの原因究明にエネルギーが注がれないことです。それによって,また失敗を繰返すだけになってしまっているのです。どうすれば失敗を防ぐことができるのかは,まず,失敗に対して寛容になれることから出発することが大事なのです。そして,冷静になってミスの原因を考える。そうすることによって,失敗が次の改善へとつながるのです。
     海保先生らしいわかりやすい文章で,誰にでも簡単に読める一冊です。この本を買っても失敗はないと思います。

  • 山本善明 2001 日本航空事故処理担当 講談社+α新書 880円
     アメリカでは,航空機事故などが起こると,事故当事者は,事故に関する詳細な情報を提供することによって免責がなされます。それは,事故に関する情報が以後の安全対策の貴重な情報になりえるからです。事故を起こしといて許されるなんて,そんな馬鹿な話があるかと思われるでしょう。私も安全対策が優先されるべきだと頭では思っていましたが,心の底では,完全に納得できていませんでした。でも,この本を読むと,それが十分に納得できます。
     日本では,事故が起こると,「誰が悪かったのか」が中心課題のようになってしまっています。原因究明もなされますが,誰が悪いかをはっきりさせるためになされるのです。警察が介入し犯人探しをし,さらにマスコミも担当者に頭を下げさせることしか考えていません。本来は,事故の当事者の重要な証言が今後の安全対策に貴重な材料になるはずなのに,自己防衛のために何も語ろうとはしません。そして,同じような事故がまた繰り返され,尊い多くの人命が失われるのです。
     事故の加害者(?)にどれだけ重い罰則を与えても,事故はなくならないのです。罰を与えることは事故への抑止力につながらないのです。事故は,表面的に出てこない潜在的なエラーの積み重ねの偶然で生じます。エラーを犯したとき,罰を恐れて報告しないことがどれだけ危険なことであるのか。それがいかに愚かなことであるのかを早く認識すべきです。むしろ免責をして,貴重な情報を提供してもらい,それ以後の事故を防止することのほうが,私たちにとっては有益なのです。
     筆者は,パブリック・インタレスト(公共の利益)の優先を強調しています。わずか数名の人に罰を与え,また大事故を起こして,多くの犠牲者を生むことを選択しますか? それとも,数名の人に免責を与え,みんなが安全に飛行機に乗れることを保証することを選択しますか?

  • 海保博之 1999 人はなぜ誤るのか 福村出版 1,890円
     人間が誤りをおかすのは,当然のことです。それをポジティブな面からもとらえようとしています。また,エラーをおかさないようにするにはどうしたらいいのかも書かれています。この分野の第一人者である海保先生が一般読者にもわかるように書いた本です。気軽に読める本ですので,是非読んでみてください。
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